東京藝術大学と次世代のアートを背負う生徒を育成するための教育連携を実施
武蔵野学芸専門学校と東京芸術大学が、今年度で5年目を迎える教育連携を実施しました。この連携授業は、中高教育においてアート(芸術)の重要性と社会的認知の向上を目指すとともに、日本のアートシーンを担う次世代の生徒を育成することを目標として実施しています。
例年は東京芸術大学の取手校地へ、2泊3日のサマーキャンプ合宿を実施しています。教育連携では、音楽彫刻、鋳造、ガラス、七宝、紙漉きなどの制作を、東京芸術大学教授、教員に生徒が実際に指導してもらうことができる、特別のプログラムです。実素材を触りながら作品を制作するこの合宿は生徒たちの考える力を養い、また素材から感じとる感性の豊かさを養っています。また、東京芸術大学宿泊施設での宿泊がアートでつながる仲間意識を生み出し、コミュニケーション能力を育成することにもつながっています。このコミュニケーション能力と、0から1を生み出せるようになる力こそが、クリエイティブな発想を持った人材を育成し、また社会問題を自ら解決できる人材を育てていきます。
今年度は緊急事態宣言が発令され、サマーキャンプを実施することができませんでした。しかしながら、東京芸術大学のご厚意により、オンライン授業による「木工芸を知る」特別授業を開催することができました。講師は東京芸術大学 木工研究室 教員 薗部秀徳先生が実施してくださいました。オンラインながらも、本校だからできる特別授業は多くの生徒に手作りの大切さ、作品制作の面白さを伝え、そしてこれからの自分たちの進路に大きな影響を与える取り組みとなっています。
【武蔵野学芸専門学校高等課程について】
本校ではアート教育がこれからの社会を背負っていく生徒、学生にとって必要不可欠なものであると考えています。これは近年、欧米諸国の教育に取り入れられている STEAM教育でも実証されています。STEAM教育とはScience(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術)、Mathematics(数学)の5つの領域を対象とした理数教育に創造性教育を加えた教育理念として知られています。これは、知る(探求)とつくる(創造)のサイクルを生み出す分野の横断的な学びです。この中でArt(芸術)は様々な課題を見つけ、クリエティブな発想で問題解決を創造、実現するための大切なキーとなる領域です。
これからの社会で必要となるこのアート思考とデザイン思考を持った人材です。この思考を持った学生を育成するために「観察する」「考える」「構成する」「表現する」の4つプロセスを大切にしながら特徴ある授業を展開しています。進学実績では、毎年、東京藝術大学、多摩美術大学、武蔵野美術大学などへの進学者も多数輩出しています。